ボウリングの両手投げとは?
ボウリングの両手投げとは、投球手とは反対側の手でもボールを支えながらスイングし、リリース直前にサポート手を外して投げる投法です。
両手投げという名前ですが、実際にボールを離すのは投球手です。もう片方の手は、ボールを支えたり、手首の形を安定させたりする役割があります。
親指を入れずに投げるスタイルが多いため、片手投げよりも回転数を出しやすいのが特徴です。
両手投げを始める前に知っておきたい基本
両手投げ歴10年以上・公認大会参加経験のある筆者が、ボウリングの両手投げ(ツーハンド)を初めて練習する方に向けて、最短で形になる4つのポイントと今日からできる30分練習メニューをまとめました。
ボウリングの両手投げは、近年プロ・アマ問わず急速に広まっている投法です。片手投げより回転数が出やすく、ピンをしっかり弾く強い球質を作りやすいのが最大の特徴。一方で「フォームが難しそう」「どこから覚えればいい?」と悩む方も多いのが現実です。
本記事では専門用語を必要最小限に抑え、まず”再現性のあるフォーム”を作ることを最優先に解説します。
両手投げと片手投げの違い|メリット・デメリットを比較
両手投げのメリットと片手投げとの違い
両手投げが注目される理由は、片手投げにはない3つのアドバンテージにあります。
回転数が出やすい 両手でボールを支えることで、リリース時に指だけに頼らず体全体の力を使えます。結果として回転数が上がりやすく、ピンへの入射角が深くなります。
手首・肘への負担が分散される 片手投げは手首や肘に大きな負荷がかかりますが、両手投げはもう一方の手でボールを支えるため、怪我のリスクを下げやすいとも言われています。
スピードと曲がりを両立しやすい サムレス(親指なし)スタイルの場合、ボールを握る必要がなくリリースがシンプルになるため、スピードを落とさずに回転をかける感覚を掴みやすくなります。
片手投げとの主な違い
| 比較項目 | 両手投げ | 片手投げ |
|---|---|---|
| 回転数 | 高くなりやすい | スキルに依存 |
| 習得難易度 | フォームの型が必要 | 感覚で投げやすい |
| スペア | 直球用に練習が必要 | 比較的安定しやすい |
| 体への負担 | 分散しやすい | 手首・肘に集中しやすい |
どちらが優れているというわけではありませんが、曲がりと安定感を同時に追いたい方には両手投げは非常に合理的な選択です。
初心者のうちは下記のようなポイントを意識して練習すると良いでしょう。
- ボールの持ち方とリリースを正しく覚える(持ち上げず、体で支えて前に押し出す)
- 最後の2歩は“低く・速く”(リズムはタタ—ン)
- 胸をボールの上に残す(上体が早く起きると暴れる)
この3つができると、自然に曲がりが出て、球質が安定します。
両手投げの持ち方|親指は入れる?入れない?
- 前提:右投げ基準で、右手=投球手/左手=サポート手(左投げは逆)。
- 指の入れ方:基本はフィンガーチップ(第一関節まで)。両手投げでは親指を入れないスタイルが主流ですが、初心者は入れてもOK。迷う場合は、曲がりを学ぶときは親指なし、スペアは親指ありでもよい。※下記画像参照
- 荷重の比率:構え時は左手6:右手4で支える→スイングに入ったら右手7:左手3→0へ移行。
- 手のひらの当て方:ボールは手のひらと指の“棚”に載せるイメージ。持ち上げない/握り込まない。手首は軽く内屈(やや丸める)でOK。
※下記画像のように手のひらは真っすぐボールに乗せる - 親指を入れる場合:サム圧は最小限。抜けは“自然に落ちる”感覚を優先(強く握ると遅れて抜ける)。
- フィッティングの目安:指先の擦れ・親指の赤み・水ぶくれが出たら、プロショップで見直し。

両手投げフォームの基本
- ボールは体の中心〜やや右で軽く抱える
- 目線はスパット(近距離の狙い点)
- 肘はゆるく、前腕は床とほぼ平行
- 胸を張りすぎず、骨盤→みぞおち→鼻が縦に揃う姿勢

最後の2歩(最優先の練習ポイント)
- リズムはタタ—ン(短く速い→スライド)
- 歩幅は通常よりやや短め、重心は低く維持
- この区間は腕で振らず、体で運ぶ意識

両手投げのリリースとフィニッシュ
- 前へ押し出す→回転を添える(上にあおらない)
- フィニッシュで2秒静止(再現性の指標)
- 右投げ:左膝が前/右足は後方スイングアウトでバランス
今日からできる両手投げ30分練習メニュー
- 0歩助走投球(5分):軽く振ってその場に転がす、置く→低いフィニッシュ定着
- 2歩助走投球(10分):タタ—ンのリズムを身体に入れる
- スペア直球(10分):5枚目ストレートでヘッド&テンピンを交互に
- チェック(5分):同じスパット通過 /フィニッシュ2秒静止
ミニ課題(任意):10フレーム練習で、各フレームの「狙い」を声に出してから投げる→再現性が上がる。
両手投げ初心者がつまずきやすいポイントと解決策
両手投げ初心者がやりがちなミスは、以下の記事でも詳しくまとめています。
参考にして頂ければと思います。

両手投げのスペアの考え方
両手投げでスコアを伸ばすには、スペアの考え方が重要です。ストライクを狙う投球では回転を使ってポケットを狙いますが、10ピンや7ピンなど端のスペアは、曲がりを抑えて直線的に狙った方が安定しやすいです。
両手投げは回転がかかりやすいため、メインボールで端のピンを取りに行くと、思ったより曲がって外すことがあります。
右投げの10ピン、左投げの7ピンが苦手な場合は、スペアボールを用意するか、親指を入れて曲がりを抑える投球を練習するのがおすすめです。
両手投げ初心者におすすめの道具
まずはラウンドワンのマイボール・マイシューズで十分だ。
慣れてきたらソールが張り替えられるシューズへのアップグレードを検討したい。
スライドの感覚が安定し、フィニッシュの再現性が上がる。
ボールのアップグレードにはアップビートが両手投げ初心者に合わせやすくおすすめだ。
両手投げに合うボールの選び方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
両手投げのおすすめボール選び|低RG・高RG・非対称コアの立ち位置を解説

両手投げでマイボールを作るなら2LSも知っておきたい
両手投げでマイボールを作るなら、2LSというレイアウトの考え方も知っておくと役立ちます。
2LSは、親指を使わない両手投げやサムレス投球向けに考えられたレイアウトシステムです。片手投げ用のレイアウトをそのまま当てはめるのではなく、両手投げのPAPや回転の特徴に合わせて、ボールの動きを調整しやすくする考え方です。
最初のマイボールでは細かい数値まで覚える必要はありません。ただ、2個目以降のボールを作るときや、ボールの動きに違いを出したいときは、2LSを知っておくとプロショップで相談しやすくなります。
両手投げが解説する2LS|2Hand Layout Systemの基本

よくある質問(両手投げ初心者向け)
Q. 両手投げは反則ですか?
A. 反則ではありません。 親指を入れない投球でも一般的です。
Q. 助走は何歩が良い?
A. まずは4歩 or 5歩。最重要は最後の2歩のリズム(低く速く)。
Q. 初心者のボールは?
A. ミディアム×対称コア×ややマット仕上げが無難。レイアウト最適化は次の段階でOK。
Q. 両手投げのデメリットはありますか?
A. スペアが難しくなりやすい点が最大のデメリットです。特にカーブがかかりやすい分、ストレートボールの練習を別途行う必要があります。また、フォームの型を正しく身につけないと、上体が起きて暴投につながりやすいため、初期段階では素直に2歩助走から練習することをおすすめします。
Q. 回転数を上げるにはどうすればいいですか?
A. リリース時に「上にあおる」動作は逆効果です。ボールを前へ押し出しながら、手のひらが自然に外を向く(カップが維持される)感覚を意識してください。回転は「かける」ものではなく「乗る」イメージが正しく、フィニッシュで2秒静止できるフォームが安定すると、自然に回転数も上がっていきます。
Q. 両手投げは何歳からでもできますか?
A. 年齢制限はありません。ただし、ボールの重さには注意が必要です。両手でボールを支えるとはいえ、重すぎるボールは体への負担が大きいため、特にお子さんや女性の方は軽めのボール(10〜12ポンド)から始めることをおすすめします。
Q. 両手投げは親指を入れない方がいいですか?
A. 曲げる投球では親指を入れないスタイルが多いです。ただし、スペアや直球を安定させたい場合は、親指を入れる投げ方も選択肢になります。
Q. 両手投げにスペアボールは必要ですか?
A. 必須ではありませんが、10ピンや7ピンなど端のスペアが苦手なら用意する価値があります。曲がりを抑えて直線的に狙えるため、スペアの安定につながります。
Q. 両手投げでも2LSは必要ですか?
A. 最初から必須ではありません。ただし、マイボールを複数使い分ける段階になると、2LSを知っておくことでボールの動きやレイアウトの違いを理解しやすくなります。
この記事を書いた人
なべ|両手投げ歴10年。多数の公認・承認大会に参加。twohandbowling.comにて両手投げの技術・理論・ボール選びを発信中。独自のレイアウトシステム「2LS(2Hand Layout System)」を開発・公開。
まとめ|両手投げ上達のための4つの要点
- 支える・押し出す・止まるの3要素を意識する
- ラスト2歩が全て:低く速く
- 胸はボールの上:前へ押し出し→回転を添える
- 2秒静止が安定の合図


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