はじめに
ボウリングで「投球後のオイル跡がフィンガーホール付近を通る」「ボールが穴の上を転がっているように感じる」と悩んでいませんか。
その場合は、フルロールに近い回転になっている可能性があります。
フルロールとは、ボールのトラックが表面を大きく一周する回転タイプです。
フルロール自体が悪いわけではありません。昔から使われてきた投球スタイルの一つです。
ただし、意図せずフィンガーホール付近をトラックが通っている場合は、ボールの転がりや安定性に影響することがあります。
この記事では、次の内容を解説します。
- フルロールとセミロールの違い
- 投球後のオイル跡を使った見分け方
- 両手投げで確認したいポイント
- フォームとレイアウトの見直し方
両手投げを中心に解説しますが、片手投げでフルロールに悩んでいる人にも共通する内容です。
フルロールとは?
フルロールとは、ボールのトラックが表面を大きく一周する回転タイプです。
トラックとは、投球後のボール表面に残るリング状のオイル跡です。
親指を入れて投げるボウラーの場合、フルロールではフィンガーホールとサムホールの間に近い位置をトラックが通ります。
両手投げやサムレスの場合はサムホールがないため、フィンガーホール付近をトラックが通っていないかを確認すると分かりやすいです。
ただし、オイル跡が穴の近くを通っているだけで、必ずフルロールと断定できるわけではありません。
正確に確認したい場合は、投球後のオイル跡を観察し、必要に応じてプロショップでPAPを計測してもらいましょう。
セミロールとは?
セミロールは、フルロールよりもボールの中心を外れた位置にトラックが残る回転タイプです。
一般的には、フルロールよりもフィンガーホールから離れた位置をオイル跡が通ります。
フルロールとセミロールは、単純に回転軸の角度だけで区別するものではありません。
また、セミロールだから必ず大きく曲がる、フルロールだから必ず直進するというわけでもありません。
ボールの曲がり方は、回転数、球速、アクシスローテーション、アクシスチルト、ボールの表面、レーンコンディションなどによっても変化します。
フルロールとセミロールの違い
| 種類 | トラックの特徴 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| フルロール | ボール表面を大きく一周する | フィンガーホール付近を通っていないか |
| セミロール | フルロールよりも中心を外れた位置を通る | 穴から離れた位置にオイル跡が残っているか |
自分の回転を判断するときは、曲がり幅だけでなく、投球後のオイル跡を確認してください。
自分がフルロールか確認する方法
最初に確認したいのは、投球直後のボール表面です。
オイルが入っているレーンで投げると、ボール表面にリング状の跡が残ります。
次の点を確認してください。
- オイル跡がフィンガーホール付近を通っていないか
- フィンガーホールの上を直接通っていないか
- 投球ごとにトラックの位置が大きく変わっていないか
- ボールが穴の上を転がるような音や振動がないか
両手投げの場合は、サムホールがないボールを使うことが多いため、フィンガーホールとトラックの距離が重要です。
フィンガーホールの上を直接通っている場合や、投球ごとにオイル跡が安定しない場合は、フォームとレイアウトを分けて確認しましょう。
動画で見るフルロール傾向の投球例
フルロール傾向が強く出ていたときの投球例

上の動画は、筆者の投球でフルロール傾向が強く出ていたときの例です。
トラック位置が変化したときは、手先だけを無理に修正するのではなく、リリース前後のフォーム全体を確認することが大切です。
フルロール傾向になったときに確認したいポイント
フルロール傾向になる原因は一つとは限りません。
ここでは、両手投げでトラック位置が変化したときに確認したいポイントを紹介します。
① リリース直前に上体が起きていないか
リリース直前に上体が急に起きると、ボールを支える手の向きやリリース位置が変わることがあります。
フィニッシュまで低い姿勢を維持できているか、後方から撮影した動画で確認してください。
② リリース位置が前に流れていないか
ボールを体よりも前で強く押し出そうとすると、リリース位置が安定しにくくなります。
「前へ押す」ことだけを意識するのではなく、体の近くでボールを安定して送り出せているかを確認しましょう。
③ 体の回転とリリースのタイミングがずれていないか
両手投げでは、助走、体の回転、スイング、リリースのタイミングが連動しています。
体の動きが先行しすぎたり、リリースだけが遅れたりすると、手の向きやトラック位置が変化することがあります。
フォームを修正するときは、手首だけでなく、足元からリリースまでの流れを動画で確認してください。
④ 手首や手の向きを無理に変えていないか
トラック位置を変えようとして、手首を無理にひねるのはおすすめしません。
急に手の向きを変えると、コントロールが不安定になったり、別の問題が出たりすることがあります。
まずは現在のフォームを撮影し、どの動作が変化しているのかを確認しましょう。
フルロール傾向を修正するときの進め方
フォームを見直した後の投球例

上の動画は、フォームを見直した後の投球例です。
フルロール傾向を修正するときは、いきなり手の向きを変えるのではなく、次の順番で確認します。
① 投球後のオイル跡を確認する
最初に、フィンガーホールとトラックの距離を確認します。
穴の上を直接通っているのか、穴の近くを通っているだけなのかで、必要な対応は変わります。
② 正面と後方から動画を撮影する
スマートフォンで、正面と後方からリリースを撮影します。
トラック位置が変化した時期と、フォームの変化が一致しているかを確認してください。
③ 低い姿勢を維持できているか確認する
リリース直前に上体が急に起きる場合は、フィニッシュまで軽い前傾を維持する意識を持ちます。
💡 手先だけで回転を変えようとせず、リリース前後の姿勢とタイミングを確認することが重要です。
④ PAPとレイアウトを確認する
PAPは、ボールが投球直後に回転するときの軸となる位置です。
両手投げやサムレスでは、投げ方の変化によってPAPが変わることがあります。
フィンガーホール付近を何度もトラックが通る場合や、新しくボールを作る場合は、プロショップでPAPを計測してもらいましょう。
両手投げ向けのレイアウトについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

フルロールは悪い回転なのか?
フルロールは、必ずしも悪い回転ではありません。
意図して使っているボウラーもいます。
一方で、一般的なレイアウトをそのまま使用すると、トラックやトラックフレアがフィンガーホール付近に寄る場合があります。
問題になるのは、フルロールという分類そのものではなく、次のような状態です。
- フィンガーホールの上をボールが転がる
- 投球ごとにボールの動きが安定しない
- ボールが転がるときに違和感がある
- 意図していないのにトラック位置が変化した
このような場合は、フォームだけでなく、PAPやレイアウトも含めて確認してください。
両手投げで特に注意したいこと
両手投げでは、サムホールがないボールを使用する人が多いため、片手投げと同じ基準だけでは判断しにくい場合があります。
次の順番で確認すると、原因を整理しやすくなります。
- フィンガーホールとトラックの距離を見る
- 正面と後方から動画を撮影する
- フォームの変化を確認する
- プロショップでPAPを計測する
- 必要に応じてレイアウトを見直す
感覚だけで修正しようとすると、必要以上に手を回したり、フォーム全体を崩したりすることがあります。
オイル跡、動画、PAPの順番で確認することが大切です。
まとめ
フルロールとは、ボールのトラックが表面を大きく一周する回転タイプです。
セミロールとの違いは、回転軸の角度だけでなく、投球後に残るオイル跡の位置で確認します。
フルロール自体は、必ずしも悪い回転ではありません。
ただし、意図せずフィンガーホール付近をトラックが通っている場合は、次のポイントを確認してください。
- 投球後のオイル跡
- リリース前後の姿勢
- 動画で見たフォームの変化
- PAPとレイアウト
手先だけを無理に変えるのではなく、原因を一つずつ整理して修正しましょう。
両手投げの悩みをまとめて確認したい人は、こちらの記事も参考にしてください。



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