ボウリング場で両手投げをしていると、「反則では?」「大会でも使えるの?」と聞かれることがあります。インターネット上では、「両手投げは禁止にした方がよい」という意見を見かけることもあります。
結論として、ボウリングの両手投げ自体は禁止されていません。競技会でも使われている投球スタイルです。ただし、親指穴の扱いやボールを持つ向きなど、守るべきルールはあります。また、ルール上は問題がなくても、一部のボウラーから否定的に見られることがあります。
この記事では、両手投げが禁止ではない理由、反則になるケース、嫌われることがある背景を整理します。
ボウリングの両手投げは禁止ではない
両手投げは、ルール上禁止されている投げ方ではありません。USBCのルールにも、両手投げを前提とした規定があります。
一般的に「両手投げ」と呼ばれている投げ方は、ルール上では両手投げアプローチとして整理されています。両手で同時にボールを放り投げているわけではありません。
投球手とは反対側の手でボールを支えながらスイングし、リリース直前にサポート側の手を外します。最終的にボールを送り出すのは投球手です。
片手投げとはフォームが大きく異なりますが、両手でボールを支えていること自体が反則になるわけではありません。
両手投げの基本的なフォームや持ち方から確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:
ボウリング両手投げの始め方|投げ方・持ち方・フォームの基本ガイド
両手投げで反則になるケース
両手投げそのものは禁止されていません。ただし、競技会やリーグに参加する場合は、使用するボールの穴に注意が必要です。
親指穴があるボールで親指を入れずに投げる
両手投げでは、中指と薬指だけを入れ、親指を入れずに投げる人が多いです。いわゆるサムレスと呼ばれる投げ方です。
親指を入れないこと自体は問題ありません。ただし、競技会やリーグでサムレス投球に使用するボールには、親指穴を開けないのがルールです。
親指穴が開いているボールで親指を使わずに投げると、その穴は使用していない穴として扱われます。バランスホールは禁止されているため、ルール上使用できないボールになります。
開いている指穴を使わずに投げる
注意が必要なのは親指穴だけではありません。競技会やリーグで使用するボールでは、開いている指穴をすべて使用して投げる必要があります。
投球ごとに投げ方を変えること自体が、問題になるわけではありません。たとえば、ストライクを狙うときは両手投げで、スペアを狙うときは片手投げに変えることもできます。
ただし、一つのボールに親指穴が開いている場合は、そのボールを投げるたびに親指穴を使用しなければなりません。両手投げでは親指を入れず、スペアのときだけ親指を入れるという使い分けを、一つのボールで行うことはできません。
投げ方に応じて、使用するボールを分ける必要があります。
サムレス用ボールにプラスマークがない
親指穴を開けないサムレス用ボールには、グリップする方向を示す「+」マークが必要です。手のひらの中心付近に刻印し、毎回同じ向きでボールを持って投げます。
マークを付ける位置や大きさについても規定があります。両手投げで競技会に参加する可能性がある場合は、プロショップに「サムレスで使う」「競技会でも使用する」と伝えておくと安心です。
親指穴やプラスマークについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:
両手投げは親指を入れない?反則にならない理由と持ち方の注意点
参考:
JAPAN BOWLING|ボウリングボールに関するルールの変更について
JAPAN BOWLING|サムレスボールの(+)マークについて
両手投げはなぜ嫌われることがある?
両手投げは反則ではありません。それでも、一部のボウラーから否定的に見られることがあります。
ここは、ルールの問題と感情的な問題を分けて考える必要があります。
高回転を出しやすく、有利に見える
両手投げは、片手投げよりも回転を出しやすい投球方法です。親指を入れず、反対側の手でボールを支えることで、手首の形を作りやすくなります。
初心者でも、早い段階で回転を出しやすいのが特徴です。一方、片手投げで高回転を出すには、親指の抜けや手首の使い方を長期間練習する必要があります。
長く片手投げを続けてきた人からすると、両手投げが「簡単に回転数を得ている」「有利すぎる」と見えるのは理解できます。
ただし、高回転のボールを投げられることと、安定して高いスコアを出せることは別です。両手投げでも、球速、コントロール、スペア、レーン変化への対応を身につける必要があります。
従来のフォームと大きく異なる
両手投げは、片手投げとは見た目が大きく異なります。大きなバックスイングを使わず、上体を前傾させながら、両手でボールを支えて助走します。
見慣れていない人には、「正しいフォームではない」「力任せに投げている」と映ることがあります。
しかし、従来のフォームと異なることと、反則であることは別問題です。ボウリングの投球スタイルは一つではありません。
初心者の投球マナーと混同されやすい
両手投げを始めたばかりの人の投球が、両手投げ全体の印象を悪くしてしまうこともあります。
慣れないうちは、ボールをうまく支えられず、ドスンと落としてしまうことがあります。曲げようと意識しすぎて、極端なロフトボールになる場合もあります。
遊びでハウスボールを使い、両手投げを試すこと自体は悪いことではありません。ただし、ボールを高く放り投げたり、強く床へ落としたりすると、レーンや設備を傷める可能性があります。
このような投球を繰り返すと、「両手投げは迷惑」という印象を持たれやすくなります。しかし、これは両手投げそのものの問題ではありません。
片手投げでも、設備を傷める投球や周囲に配慮しない行動は避ける必要があります。
ウレタンボールの議論と一緒に語られる
競技ボウリングでは、両手投げとウレタンボールがセットで語られることがあります。
高回転の両手投げボウラーがウレタンボールを使うと、レーンコンディションの変化が早く進むと感じる人がいるためです。
海外掲示板のRedditには、「両手投げとウレタンボールを禁止すれば、ボウラーの不満の大半が解決する」という趣旨の投稿があります。
投稿は、左投げやフィンガーチップまで禁止すべきだと続く風刺的な内容です。
参考:
Fix Bowling – Ban Two Handed Bowling and Urethane Balls
風刺として書かれた投稿ですが、両手投げに対して「高回転で有利に見える」「従来のボウリングとは違う」と感じる人がいることは分かります。
なお、両手投げそのもののルールと、ウレタンボールの使用制限は別の問題です。国内でも一部の大会では、条件を満たさないウレタンボールの使用が制限されています。
ウレタンボールの特徴や使い方については、以下の記事でも解説しています。
参考:
JAPAN BOWLING|ウレタン製ボウリングボールの使用制限について
周囲の目を気にして片手投げに戻す必要はない
両手投げを始めると、周囲から片手投げを勧められることがあります。もちろん、片手投げが合う人もいます。
しかし、両手投げ自体は禁止されていません。ルールとマナーを守って投げている限り、周囲の目を気にして無理に投球スタイルを変える必要はありません。
大切なのは、回転数だけを追いかけるのではなく、狙った場所へ安定して投げられるように練習することです。
ボールを強く床へ落とさず、隣のレーンの投球を邪魔しない。競技会に参加する場合は、使用するボールのルールと大会要項を事前に確認する。
基本的な配慮ができていれば、両手投げだから遠慮する必要はありません。
まとめ:両手投げだから後ろめたく感じる必要はない
ボウリングの両手投げ自体は禁止されていません。ただし、競技会やリーグでは、使用するボールに注意が必要です。
・親指を入れない場合は、親指穴を開けない
・開いている指穴はすべて使用する
・サムレス用ボールには、持つ向きを示すプラスマークを入れる
・設備を傷めるようなロフトボールは避ける
・大会やリーグに出る場合は、適用されるルールを事前に確認する
両手投げが否定的に見られる背景には、高回転を出しやすいことや、従来のフォームと見た目が大きく異なることがあります。
しかし、両手投げも数ある投球スタイルの一つです。
私自身、両手投げを続けていますが、ルールとマナーを守って投げているなら、後ろめたく感じる必要はありません。
周囲への配慮は忘れず、自分に合った投げ方を磨いていきましょう。
両手投げについて基礎から確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。


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