最近、テレビやYouTubeでプロボウラーの両手投げを見て「自分もやってみたい!」と思った人、結構多いのではないでしょうか?見た目が派手でかっこいい、そしてボールにすごい回転がかかる。そんな魅力に惹かれて挑戦してみたけど、「うまく投げられない」「フォームがわからない」とつまずく人も多いのが両手投げです。
そこでこの記事では、両手投げを始めたばかりの初心者に向けて、まず押さえておきたい”5つの基本のコツ”を解説します。感覚に頼る投げ方から、理論と技術に基づいた安定したフォームへ。1歩ずつ確実にステップアップするための道しるべとして、ぜひ参考にしてみてください。
■ 両手投げとは?その魅力と難しさ
両手投げとは、助走中にボールを両手で支え、リリース時に片手(利き手)で投げるスタイルのことです。2000年代以降、PBA(アメリカのプロボウリング協会)で活躍したジェイソン・ベルモンテ選手などの影響で、一気に世界中に広まりました。
【両手投げのメリット】
- 高回転でピンアクションが強い
- スピードと曲がりのバランスが良い
- 両手で支えることで、重いボールも扱いやすい
一方で、初心者にとっての難しさもあります。助走のリズム、身体のバランス、リリースのタイミングなど、覚えるべき動作が多く、間違ったフォームが癖になりやすいのも特徴です。だからこそ「最初に正しい形を知っておく」ことがとても重要なのです。
■ 両手投げ・5つの基本コツ
ここからは、初心者が押さえておきたい両手投げの5つのコツを1つずつ詳しく解説していきます。
Contents
1. 姿勢は「前傾+骨盤安定」
まず最初に意識したいのが、構え(スタンス)の姿勢です。両手でボールを持つため、どうしても体が前かがみになりやすいですが、猫背になってしまうとリリース時にブレが出ます。
【ポイント】
- 背筋は軽く伸ばしつつ、腰(骨盤)から前傾する
- 肘は軽く曲げて体の近くにボールを構える
- 足は肩幅〜やや広めで安定感を意識
骨盤が安定していると、上半身の動きがスムーズになり、助走やスライドのブレも減ります。
2. 助走は「ゆっくりスムーズに」
助走は両手投げのリズムを作る最初の動作です。勢いよく走り出すとタイミングが合わず、バランスも崩れがちです。初心者には、3〜4歩の短い助走から始めるのがおすすめです。
【ポイント】
- 最初の1〜2歩は「ゆっくり」、最後の一歩でスライド
- 歩くのではなく「流れる」ような助走を目指す
- ボールと身体の動き(腕・足)を同期させる
助走がスムーズだと、自然とリリースも安定してきます。焦らず、リズムを大切にしましょう。
3. 左手は「支えるだけ」、最後は自然に離す
両手投げとはいえ、投げるのはあくまで片手(利き手)です。初心者でよくあるのが、左手に力が入りすぎて、無理に投げようとしてしまうパターンです。
【ポイント】
- 左手はボールを「支えるだけ」
- リリースの直前に「自然と離れる」ことが理想
- 力ではなく、「右手を自由にしてあげる」感覚
両手を使って「押し出す」ようなフォームでは、指抜けや回転が安定しません。左手を“引く”ことで右手の自由度を確保しましょう。
4. リリースは「回す」のではなく「転がす」
「両手投げ=回転がすごい」というイメージから、無理にボールをひねってしまう初心者も多いです。でも、最初は「抜く」ことが大切。
【ポイント】
- 手首を返そうとせず、「自然に抜く」感覚を優先
- ボールを足元に“ポトッ”と落とすようなリリース
- 最初は回転数より「転がり」を意識する
自然に転がせるようになると、回転数はあとからついてきます。
5. 投げた後に「止まれる」フォームを目指す
良いフォームは、投げた後にピタッと止まれます。逆に、フォームに無理があると体が流れてしまい、ふらついたり、次の一歩が出てしまいます。
【ポイント】
- 投球後、その場で1秒静止できれば理想
- 左足と体幹(お腹周り)でバランスを取る
- スライドからリリースまで“軸”を崩さない
「止まれるフォーム」は、投球の安定と再現性の象徴です。
■ よくある初心者の悩みとその対処法
悩み | 原因 | アドバイス |
---|---|---|
ボールがまっすぐしか行かない | 回転が足りない or リリースが早い | 無理に回そうとせず、「抜ける」感覚を身につける |
スピードが出ない | 助走が詰まっている | 助走の「流れ」と「重心移動」を意識する |
手首が痛い/疲れる | 無理にひねっている or ボールが重すぎる | 軽めのボール+力を抜いたフォームで調整 |
■ 練習するときのポイント
- 📸 動画を撮る → 自分のフォームのブレを見える化
- 🧩 1日1テーマ → 今日は助走、次はリリース…と集中
- 📝 感覚メモを残す → 良かった点/違和感のあった点を書く
「ただ投げる」から「考えて投げる」への意識改革が、上達への近道です。
■ まとめ:自分のフォームを育てるつもりで取り組もう
両手投げは難しく感じるかもしれませんが、逆に言えば「育てる楽しさ」がある投法です。今回紹介した5つのコツを土台にしながら、あなた自身のスタイルを少しずつ作り上げていってください。
最初はぎこちなくて当然。でも、止まれるフォームと転がるリリースができるようになれば、それはもう立派な“両手投げボウラー”です!
楽しみながら、少しずつレベルアップしていきましょう。